乳がんは乳腺の乳管あるいは、小葉の上皮細胞から発生する悪性腫瘍です。
非浸潤がん、浸潤がんの大きく2つに分類され、非浸潤がんと浸潤がんはさらに再分類されます。わが国では浸潤性乳管がんが最も多い乳がんです。
がん細胞が乳管や小葉に留まっている状態。
転移することは少なく、がんとしては初期段階で、予後も良い。
乳がんで一番多く、80%をしめる。
がん細胞が乳管・小葉の膜を破って外に出るため、転移しやすい。
乳がんは女性が患うがんの中で最も多く、一生のうちにおよそ11人にひとりが乳がんと診断されています。乳がん発症した人の30%程度が亡くなっています。人口動態統計2018年(厚生労働省大臣官房統計情報部編)
日本では、40歳以上のマンモグラフィや乳房超音波による乳がん検診の受診率は30%程度です。これは、先進国で最低の数字です。検診受診率が低いため、早期発見が遅れていて、先進国で唯一、乳がん死亡率が増加し続けています。
乳がんの検査では、最初に、目で見て確認する視診と、触って確認する触診、マンモグラフィ、超音波(エコー)検査を行います。乳がんの可能性がある場合には、病変の細胞や組織を顕微鏡で調べて診断を確定します。がんの広がり方や転移を調べるためには、CT検査、MRI検査、骨シンチグラフィ、PET検査などの画像検査を行います。
乳がんの主な症状は、乳房のしこりです。他には乳房にえくぼやただれができる、左右の乳房の形が非対称になる、乳房から分泌物が出るなどがあります。乳がんは自分で見つけることができるがんの1つです。日頃から入浴や着替えの時などに、自分の乳房を触ったりして、セルフチェックを心がけましょう。
セルフチェックでは見つけられないこともあるため、早期発見、早期治療のために、定期的に乳がん検診を受診しましょう。 |
大きく手術療法、放射線療法、薬物療法の3つに分けられます。乳がんの性質や進み具合に合わせて、組み合わせて治療が行われます。
①化学療法(抗がん剤)
どのタイプの乳がんにも有効です。がん細胞を死滅させたり、増殖するのを抑えます。
がん細胞だけでなく正常な細胞も傷つけてしまうため副作用を伴います。
薬の種類 | 薬の名前 |
---|---|
アントラサイクリン系 | ドキソルビシン、エピルジシン |
タキサン系 | パクリタキセル、ドセタキセル |
アルキル化系 | シクロホスファミド |
副作用 吐き気、嘔吐、感染症、脱毛など
②内分泌療法(ホルモン剤)
女性ホルモン(エストロゲン)の働きを利用して増える「ホルモン受容体陽性乳がん」に対して有効です。薬によってエストロゲンの量を減らしたり、受容体の働きを抑えます。副作用は比較的少ないとされています。閉経前と閉経後では異なる薬を使います。
試用のタイミング |
薬の種類 |
薬の名前 |
---|---|---|
閉経前 |
LH-RHアゴニスト製剤 |
ゴセレリン、リュープロレリン |
閉経前・閉経後 |
抗エストロゲン剤 |
タモキシフェン、トレミフェン |
閉経後 |
アロマターゼ阻害剤 |
レトロゾール、アナストロゾール、エキセメスタン |
副作用 ほてり、関節痛、骨粗鬆症など
②分子標的薬
がん細胞がもっている特定の遺伝子やタンパク質(HER2)を狙い撃ちしたり、また新しい血管を作るのに必要な分子の働きを抑えて、がん細胞が増殖するのを防ぎます。
薬の種類 |
薬の名前 |
---|---|
抗HER2薬 |
トラスツズマブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ-エムタンシン、ラパチニブ |
血管新生阻害薬 |
ベバシズマブ |
副作用 下痢、嘔吐、発疹、かゆみなど
現在日本で承認されているワクチンは、ファイザー社製、モデルナ社製及びアストラゼネカ社製(※)の3つです。
(※)若年者の接種後まれに血栓症発症が報告されているため、原則40歳以上の方。
世界各国での臨床試験の結果、ファイザー社製は約95%、モデルナ社製は約94%の発症予防効果としての有効性が確認されています。これは一般的なインフルエンザワクチンの有効性30~60%を大きく上回ります。
1回の接種では十分な効果を得られません。免疫がつき最も高い効果を得るには、2回目の接種から一定期間の経過が必要です。
ファイザー社製では2回目の接種から4~6カ月後の期間で83.7%に低下、モデルナ社製では同期間でも92.4%に維持されると報告されています。
いずれにせよワクチンによる効果は接種後の時間とともに少しずつ下がります。3回目の接種を開始している国もできています。
ファイザー | モデルナ | |
---|---|---|
接種間隔 | 3週間 | 4週間 |
効果が出る目安 | 2回目の 7日後以降 | 2回目の 14日後以降 |
2回目の接種から | ファイザー | モデルナ |
---|---|---|
~2週間後(モデルナ) ~1週間後(ファイザー) | 95.0% | 93.1% |
2週間後~2カ月後 | 96.2% | 91.8% |
2カ月後~4カ月後 | 90.1% | 94.0% |
4カ月後~6カ月後 | 83.7% | 92.4% |
ワクチンを2回接種していてもその効果を突破して感染することです。
ブレイクスルー感染したとしても、ワクチンの重症感染や死亡に対する予防効果は高いとされています。
ブレイクスルー感染が起こる主な原因 |
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①ワクチンの効果が十分に発揮されない ②ウイルスの伝播性が高くなっている ③多くのウイルスに曝露する ④ワクチンの効果が低下している |
ワクチン接種後も3密回避やマスク着用、人との距離を取るなど感染対策が大切です。変異ウイルスの感染が拡大しているため、接種後も対策をゆるめないことがとても重要です。ワクチンの発症予防効果は100%ではないため、ワクチン接種だけでなく、今後も基本的な感染対策が重要です。
緑内障とは、目の中の圧力(眼圧)が高くなることで視神経(目の神経)が圧迫され、視力が低下したり、見えない部分ができる疾患です。視神経は、一度障害を受けると治療を行っても元に戻りません。そのため、緑内障の治療は進行を遅らせることが目的となり、早期発見・早期治療が重要です。
ほとんど自覚症状がないまま進行していきます。緑内障のタイプによっては、頭痛や吐き気が現れることもありますが、多くの場合は自分では気づきません。
多くの場合は、何十年とかかって進行していくので、視野が相当狭くなっていても気づきません。
初期 視野が欠けてきていますが自覚症状はほとんどありません。
中期 視野の欠損範囲が広がっていますが、この段階でも自覚症状がない事がほとんどです。
末期 半分以上の視野が欠損し、症状を自覚しますが、緑内障はかなり進行しています。
障害者手帳発行数から推定される、日本人における視覚障害の原因疾患の第1位は緑内障です。治療せずに放っておくと失明につながるおそれがあります。40歳以上の日本人の20人に1人が緑内障と推定されていますが、9割の方がまだ気づいていないと考えられています。
緑内障は視神経が障害されて、視野が欠けていく病気です。一度視野が欠けると基本的には元には戻らないため、手遅れになる前に治療を行い、進行を抑えることが大切です。進行してはじめて気づくことが多いため、40歳を過ぎたら定期的に眼科の検診を受けるようにしましょう。
緑内障の治療でもっとも重要なことは、何よりもまず眼圧を下げ、これ以上視神経が障害されないように、そして視野障害が進行しないようにすることです。治療法には、薬物療法・レーザー治療・手術がありますが、緑内障のタイプやそれぞれの人に適した治療を選択します。
多くの緑内障では、薬物療法が治療の基本となります。現在では、さまざまな薬効を持った点眼薬が発売されており、緑内障のタイプ・重症度・眼圧の高さなどに応じて処方されます。点眼薬の種類は緑内障治療薬だけで現在10種類以上あります。
房水産生抑制 β遮断薬、炭酸脱水素阻害薬、α₂刺激薬 |
・ブリンゾラミド(エイゾプト) ・ブリモニジン酒石酸塩(アイファガン) |
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房水流動促進(ぶどう膜強膜経路) プロスタグラジン関連薬、α₂刺激薬 |
・タフルプロスト(タプロス) ・トラボプロスト(トラバタンズ) |
房水流出促進(シュレム管経路) ROCK阻害薬、副交感神経刺激薬 |
・リパスジル塩酸塩(グラナテック) ・ピロカルピン塩酸塩(サンピロ) |
合剤 |
・チモロール+タフルプロスト(タプコム) ・チモロール+ドルゾラミド(コソプト) |
一種類の目薬だけで効果が少ないと判断された場合は、複数の目薬を組み合わせて処方されます。点眼は1回に1滴、複数のときは5分以上空けてさすことが、なるべく副作用を少なくして、確実に効果を得る点眼方法です。また、眼圧を下げる飲み薬もありますが、全身の副作用が強く出ることがあり、内服できない場合もあります。目薬は病状を維持するためのものです。症状が改善しないからといってやめてしまわず、長期的に根気よく続けていくことが重要です。
緑内障の治療を続ける上で大切なことは、点眼薬などを使っていて「何か変だな」と思ったら、どんなことでも医師や薬剤師に相談することです。たった1滴の点眼薬でも全身に副作用が出る場合があります。
緑内障は、点眼薬をさしても薬の効果を感じにくい病気です。ついつい、沢山さしたくなってしまうかもしれませんが、目の中には1滴分しか吸収されません。それ以外は周囲に流れ出たり、鼻を通じて全身に回ってしまいます。決められた用量以上に使用すると、思わぬ副作用が現れるかもしれません。
用法・用量を守って薬を使用しましょう。
人間の体は、細胞からできています。正常な細胞の遺伝子に傷がついてできる異常な細胞のかたまりの中で悪性のものを「がん」といいます。健康な人の体でも毎日、多数のがん細胞が発生していますが、免疫が働いてがん細胞を死滅させています。しかし、この免疫が年を取ることなどにより低下すると、発生したがん細胞を死滅させることが難しくなります。また、がん細胞は、無秩序に増え続けて周囲の組織に広がり、他の臓器にも移動してその場所でも増えていきます。(転移)
発生した1個のがん細胞は、目立った症状がないまま増え続け、10年から20年くらいかけて、一般的にがん検診で発見できる1cm程度の大きさの塊になります。しかしその後、2cm程度の大きさになるのはわずか1~2年であり、それ以降は進行がんとなり、症状が現れてきます。まれに、より急激に進行する場合もあります。
がんにかかる原因は、生活習慣、細菌・ウイルス感染、持って生まれた体質(遺伝素因)など、様々あります。これらのどれか一つが原因となるということではなく、幾つかが重なり合ったときに、その可能性が高まります。このことから、禁煙、飲酒をさける、バランスのよい食事、適度な運動など、望ましい生活習慣を身に付けたり、感染対策を行ったりすることで、がんにかかるリスクを軽減することができます。
がんは、進行すればするほど治りにくくなる病気です。がんの種類によって差はありますが、多くのがんは早期に発見すれば約9割が治ります。検診で見つかるがんは早期発見の場合が多く、がんが治る可能性も高くなるなど、がんについて正しく理解し、多くの人々が積極的にがん検診を受けることが望まれています。
がんの治療は、外科療法、放射線療法、薬物療法が基本です。このうち、外科療法、放射線療法は局所療法、薬物療法は全身療法です。1つの治療法で十分な治療効果が望めない場合、複数の方法を組み合わせる集学的治療が行われます。また、治療開始時期から、支持療法、緩和療法を適切に行うことも重要です。
局所療法 |
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全身療法 |
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集学的治療 |
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緩和医療 |
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支持療法 |
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がんの治療の目的は、根治、延命、緩和の3つに大きく分けられます。現時点では、全てのがんを治すことは不可能です。このため、治療の目的は、その患者さんのがんの進行具合によって、根治から延命、緩和へと変わっていきます。
分類 |
抗がん薬 |
支持療法薬 |
緩和医療薬 |
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概要 |
がんの細胞の増殖を抑制する薬 |
抗がん薬による副作用を予防・軽減する薬 |
がんによる疼痛などの症状を緩和する薬 |
作用部位 |
がん細胞に作用 |
生体機能に作用する (がん細胞以外を標的にする) |
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例 |
がんの根治・延命・症状の緩和 |
悪心・嘔吐の予防・軽減 |
疼痛の軽減 |
主な薬 |
・化学療法薬 ・分子標的薬 ・免疫チェックポイント阻害薬 ・ホルモン療法薬 |
・制吐薬 ・止痢薬 ・下剤 ・G-CSF製剤 ・抗菌薬 ・保湿剤 ・抗アレルギー薬 |
・オピオイド ・解熱鎮痛薬 ・抗うつ薬 ・沈咳薬 ・骨修飾薬 ・去痰薬 |
抗がん薬は重大な副作用が出現しやすい薬です。薬物療法の実施にあたっては、その副作用(リスク)に見合った効果(ベネフィット)が期待できるかを考慮することが重要です。
主な薬剤 |
特徴 |
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ステロイド薬 |
・抗炎症作用を示す ・ICSは口腔カンジダ症や嗄声の副作用予防のため、吸入後にはうがい(困難な場合は飲水)を行うこと |
β2刺激薬 (SABA、LABA) 抗コリン薬 (SAMA、LAMA) |
・気管支拡張作用を示す ・β2刺激薬の副作用には、心悸亢進や振戦がある ・抗コリン薬の副作用には、口内乾燥、便秘などがある ・前立腺肥大症などによる排尿障害、閉塞隅角緑内障には禁忌 |
ロイコトリエン受容体拮抗薬 |
・抗炎症作用と気管支拡張作用を示す ・副作用には、腹部不快感、悪心などがある |
テオフィリン徐放製剤 |
・抗炎症作用と気管支拡張作用を示す ・副作用には、嘔気や不整脈などがある |
分子標的薬 |
・難治性の気管支喘息に使用 |
短時間作用性β2刺激薬(SABA)
長時間型作用性抗コリン薬(SAMA)
吸入ステロイド薬(ICS)
長時間作用性β2刺激薬(LABA)
長時間型作用性抗コリン薬(LAMA)
気管支喘息、COPDの治療は吸入薬を使うことが多いです。
症状によっては複数の薬を併用して治療することもあります。使用する薬剤が多くなると、吸入が大変になり、吸入を忘れてしまう可能性があります。近年、複数の薬が配合された合剤が続々と発売されており、より効率よく治療ができるようになってきています。
治療効果を上げるには、正しく吸入することが大事です。
気管支(気道)が慢性的に炎症を繰り返すことで気管支が狭くなり、様々な刺激に気道が敏感になって発作性の症状(呼吸困難や喘鳴、咳など)が現れる。ゼーゼー、ヒューヒューという音を伴って息苦しくなり、夜間や早朝に出やすいのが特徴。
喘鳴や呼吸困難、咳などの症状がない状態を保ち、健常人と同等の生活を送る。
長期管理薬 |
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発作治療薬 |
|
※について
ステップ1:低用量
ステップ2:低~中用量
ステップ3:中~高用量
ステップ4:高用量
主に長年の喫煙が原因で発症する。タバコの煙を吸入することで気管支に炎症がおきたり、気管支が細くなることによって空気の流れが悪くなる。肺の中の肺胞にまで炎症が起きると肺胞が壊れ肺気腫となり吸った空気をうまく吐き出すことができなくなる。慢性的な咳や痰が見られ、徐々に労作時の息切れを自覚するようになるのが特徴。
持続的な炎症により破壊されてしまった肺胞は元に戻ることはないため、病気の進行を抑えることと、症状を和らげること。
非薬物治療 | ①禁煙・・・非燃焼・加熱式タバコや電子タバコの使用も推奨しない。 ②ワクチン接種・・・インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種。 |
---|---|
薬物治療 | 気管支拡張薬(抗コリン薬、β2刺激薬、テオフィリン徐放製剤)が中心。単剤で効果不十分な場合、単剤増量よりも他の気管支拡張薬を併用することで上乗せ効果がある。 作用と副作用のバランスから吸入薬が基本。 |
安定期の薬物治療 | ①[強い労作時の息切れ]SABA(あるいはSAMA) ②[日常労作時の息切れ]LAMA(あるいはLABA) ③[単剤で不十分]LAMA+LABA(テオフィリン徐放製剤、喀痰調整薬追加) ①②③+喘息合併の場合ICS |
複数の薬物を併用した場合に、ある薬物が他の薬物の作用に影響をあたえることがあります。これを薬物相互作用と言います。作用の増減や副作用が生じる場合があるため、注意が必要です。
薬の相互作用は、薬力学的相互作用と薬物動態学的相互作用の2つに分類されます。
同じ薬理作用、もしくは相反する薬理作用を有する薬物を併用した際に、血中薬物濃度は変化しないが、作用部位での作用の協力や拮抗が起こり、作用が過剰に発現したり、減弱すること。
ある薬物の投与が、他の薬物の吸収、分布、代謝、排泄(薬物動態)に影響を与えることで、作用部位における薬物濃度が変化し、作用が過剰に発現したり、減弱したりすること。
一部の食品や生活習慣は薬物と相互作用を生じ、作用に影響を与えます。
ワルファリン
+
ビタミンK
(納豆、クロレラ、青汁)
テオフィリン
+
たばこ(喫煙)
抗菌薬、抗生物質
+
カルシウム
(牛乳、ヨーグルト)
降圧薬
(一部のカルシウム拮抗薬)
+
グレープフルーツ
鉄剤
+
ビタミンC
睡眠薬
+
アルコール
薬物相互作用は、処方せんに記載された薬物だけでなく、食品や飲料、サプリメント、市販薬により生じることもあります。調剤薬局では、患者様からの聞き取りやお薬手帳、薬歴などから処方薬に影響を与える因子の有無を確認し、薬物相互作用が問題となる可能性がある場合は、服薬指導や処方医への代替薬の提案などを行ってます。
新型コロナウイルスの正式名称は、『SARS-CoV-2』。このウイルスから感染する感染症の正式名称が『COVID-19』(新型コロナウイルス感染症)です。
一般的には飛沫感染、接触感染で感染します。閉鎖した空間で、近距離で多くの人と会話するなどの環境では、咳やくしゃみなどの症状がなくても感染を拡大させるリスクがあるとされています。
飛沫感染
感染者の咳、くしゃみ、会話から直接、他者に感染する。
接触感染
ウイルスのついた手で物にさわり、別の人が触り感染が広がる。
WHOは、新型コロナウイルスは、プラスチックの表面では最大72時間、ボール紙では最大24時間生存するなどとしています。
発熱や呼吸器症状が1週間前後つづくことが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える方が多くなっています。
罹患しても約8割の方は軽症で経過し、治癒する例も多いことが報告されています。一方、重症度は、季節性インフルエンザと比べて死亡リスクが高いことが報告されています。特に、高齢者や基礎疾患のある方では重症化するリスクが高いことも報告されています。
「3つの密」の回避、マスクの着用、石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒を行いましょう。
コロナウイルスは熱(70度以上で一定時間)及びアルコール(60%以上(※)、市販の手指消毒用アルコールはこれにあたります)に弱いことがわかっています。
次の症状がある人は、かかりつけ医に相談しましょう。かかりつけ医がない場合は、医療機関を受診する前に、「帰国者・接触者相談総合センター」にご相談ください。
日本では、一年間におよそ40~50種類の新しい薬(新医薬品)が誕生しています。新薬の開発は候補物質の探索(基礎研究)にはじまり、さまざまな研究や試験を行っていきますが、約10年以上もの長い開発期間と200~300億円もの費用がかかるといわれています。
既にある医薬品を、新型コロナウイルス感染症の医薬品として転用できないか、という検討が進められています。既存薬から別の病気の薬効を見つけ出す手法は、「ドラッグ・リポジショニング」といわれ、新薬開発でよく見られるものです。
※その他の既存の治療薬からいくつかの候補薬が出てきており、観察研究や臨床研究、治験が進められています。
処方せんの受付からお薬のお渡しまで、全ての業務はリフレ調剤薬局全店舗で業務の標準化が行われています。決められた手順を遵守して業務が行われているので、例えばいつもと違うリフレで処方せんを受付したとしても、同じ管理のお薬をお受取りいただけます。
処方せんを受付けし、お薬手帳をお預かりします。体調変化や残っている薬がないか、ジェネリック医薬品の希望等をお伺いします。初めてご利用の方には問診票の記入をお願いしています。
患者様に処方されている薬が適切かどうかを、過去の履歴やお薬手帳の情報と照らし合わせながら確認します。副作用や相互作用が無いか確認します。
処方せんに基づいて薬を準備します。調剤過誤防止のため、ピッキングサポートシステム、散薬監査システム、最終鑑査支援装置等を導入しています。
処方せんをもとに入力された情報が正しいか?入力監査し、集められた薬の名前と規格、数量が正しいか?調剤監査を行います。分包機により分包された薬も、中身をチェックします。薬の数量と形や色、錠剤の刻印も正確に確認します。最終監査で、全ての薬が正しく調剤され、患者様に安心してお使いいただけることを確認します。
目視で患者様とお薬を確認しながら服薬指導を行います。薬の効能・効果、用法・用量、使用上の注意点をわかりやすく説明します。
薬歴と呼ばれる患者様の薬剤服用歴に、今回の指導内容や次回来局時の申し送り事項、質問などを電子薬歴を用いて記録します。次回来局時には、副作用の有無などの確認を行い、薬歴を参照しながら適正な調剤を行っています。調剤室には複数の薬剤師がいるため、1人の患者様に対して毎回同じ薬剤師が対応できるとは限りません。どの薬剤師でも患者様に適切な服薬指導ができるように、薬歴の記載方法も統一しています。1薬局で1患者の健康管理を行うという認識のもと、誰もがわかるように、薬歴を作成しています。
リフレ調剤薬局は、適正な管理のもと、患者様に安心と安全をお届けします。
高齢化社会の到来や健康指向の高まりから、いわゆる健康食品への関心も強くなっていますが、健康食品は、医薬品のような効きめを期待して病気の治療や予防のために使用するものではありません。
医薬品 | 健康食品 | |
製品の品質 | 製品としての品質が一定 | 同じ製品でも品質が一定とは限らない |
利用対象者 | 病気の人が対象 | 健康な人が対象 |
利用環境 | 医師・薬剤師の管理下で利用 | 選択・利用は消費者の自由 |
※機能表示:体にどのように良いかを表したもの
特定保健用食品 (トクホ) | 栄養機能食品 | 機能性表示食品 | |
対象品 | 食品全般 | 脂肪酸1種類、ミネラル6種類、 ビタミン13種類のいずれかの成分を含む食品 | 食品全般 |
審査 | 国 | 特になし | 特になし (事業者の責任) |
必要な手続き | 許可制 | 国が設定した基準を満たせば手続きなく表示可能 | 届出制 |
表示例 | 「おなかの調子を整えます」 「歯を丈夫で健康に保ちます」 「体に脂肪がつきにくい」 | 「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」(定型文) | 「内臓脂肪を減らす」 「糖の吸収をおだやかにする」 |
-許可表示-
食物繊維(難消化性デキストリン)の働きで、糖分や脂肪の吸収を抑えることにより、食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇をおだやかにします。食後の血糖値が気になる方や脂肪の多い食事を摂りがちな方の食生活の改善に役立ちます。
■薬のような使い方をしない
適切な治療を受ける機会を逃してしまう
■いくつもの製品を同時にとらない
健康被害が出た場合、判断が難しくなる
■薬を飲んでいるときは医師・薬剤師に相談する
■アレルギーに注意する
認知症とは「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」をいいます。
2025年には、認知症患者数は700万人前後に達し、65歳以上の高齢者の約5人に1人を占める見込みです。 |
厚生労働省の厚生労働科学研究データベース
「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」(平成25年3月)より
アルツハイマー型認知症
原因
異常なたんぱく質が脳にたまり、神経細胞が死んでしまい、脳が委縮してしまう。
症状
認知機能障害(新しいことか記憶できない、思い出せない、時間や場所が分からなくなる)
BPSD行動・心理症状(物とられ妄想、徘徊)
加齢によるもの忘れと認知症による物忘れの違い
認知症の早期発見と早期治療、適確な経過観察を行うために、「もしかして…」と思ったら1人で悩まず身近な医療機関に相談することが大切です。
□ 1. 今切ったばかりなのに、電話の相手の名前を忘れる
□ 2. 同じことを何度も言う・問う・する
□ 3. しまい忘れ置忘れが増え、いつも探し物をしている
□ 4. 財布・通帳・衣類などを盗まれたと人を疑う
□ 5. 料理・片付け・計算・運転などのミスが多くなった
□ 6. 新しいことが覚えられない
□ 7. 話のつじつまが合わない
□ 8. テレビ番組の内容が理解できなくなった
□ 9. 約束の日時や場所を間違えるようになった
□ 10. 慣れた道でも迷うことがある
□ 11. 些細なことで怒りっぽくなった
□ 12. 周りへの気づかいがなくなり頑固になった
□ 13. 自分の失敗を人のせいにする
□ 14. 「このごろ様子がおかしい」と周囲から言われた
□ 15. ひとりになると怖がったり寂しがったりする
□ 16. 外出時、持ち物を何度も確かめる
□ 17. 「頭が変になった」と本人が訴える
□ 18. 下着を替えず、身だしなみを構わなくなった
□ 19. 趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった
□ 20. ふさぎ込んで何をするのも億劫がりいやがる
アルツハイマー型認知症(AD)とは認知症の原因疾患の中で最も多く、日本では高齢化に伴い急増しています。65歳以上の有病率は1~3%です。(若年発症もあり)
認知症の症状は、大きく中核症状と周辺症状(BPSD)の2つに分けられます。
中核症状は、脳の障害により引き起こされる症状であり、アルツハイマー型認知症では必ずみられます。
周辺症状(BPSD)は、中核症状に付随して引き起こされる二次的な症状であり、BPSD(行動・心理症状)ともいいます。中核症状に比べ個人差が大きく、環境にも影響されます。中核症状よりも患者や家族の悩み・負担の原因となる場合が多いが、適切な治療や対応で症状の改善が期待できます。
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初期(1~3年)
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中期(2~10年)
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後期(8~12年)
失語の出始め
普段使う言葉やものの名称が出てこないため、会話の中で「あれ」、「これ」といった指示語が増える
もっともらしさ、取り繕い
忘れたことやわからないことを尋ねられると、「分かりません」ともっともらしい言葉や笑顔で取り繕う
振り向き兆候
質問されたことに対して答えられない場合、家族の方を振り返って答えを求めることがある
現在、根治療法はありません。そのため、中核症状の進行と周辺症状の改善のための対処療法が中心となります。アルツハイマー型認知症の進行を抑制することで、治療開始時の患者様の日常生活動作をできる限り維持することが目標となります。発症早期に治療を開始すれば患者様の自立した生活期間が延長し、今後の介護の希望について話す時間や後見人を決める時間を持つことができます。
中核症状に対してはアルツハイマー型認知症治療薬を使用します。治療薬には、コリンエステラーゼ阻害剤(ChE阻害薬)とNMDA受容体拮抗薬があります。
薬剤 | 代謝・排泄 | 主な副作用 | 適応となる進行度 | 使い分けについて | |
---|---|---|---|---|---|
ChE阻害剤 | ドネペジル | 肝臓 | ・消化器症状 | 軽度~高度 | ・周辺症状のうち自発性の低下を改善して、治療開始前の日常生活動作を維持、もしくは低下を抑制する効果をもつ ・ChE阻害薬同士の併用は行わない |
ガランタミン | 肝臓 | 軽度~中度 | |||
リバスチグミン | 腎臓 | ・消化器症状 ・皮膚症状 |
|||
NMDA受容体拮抗薬 | メマンチン | 腎臓 | ・めまい ・頭痛 ・傾眠 |
中度~高度 | ・周辺症状のうち焦燥感や興奮の発現を抑えて、家族や介護者の負担を減らす効果を持つ。 ・ChE阻害薬と作用機序が異なるため併用可能であり、併用することで認知機能の低下をさらに抑える効果が期待される。 |
周辺症状の出現は、患者様の生活環境(介護環境)や合併する身体疾患、服薬中の薬剤などが原因となる場合があります。そのため、まずは症状出現の原因を見直すことから始めます。
●●●
症状出現の原因の見直し
効果不十分
→
●●●
薬物治療(適応外使用)
陽性症状
陰性症状
その他
アルツハイマー型認知症は進行性の疾患です。そのため症状の改善がなくても、進行がとまったり遅くなれば、薬が有効であるといえます。これらのことを患者や介護者に理解してもらい、副作用などで服薬継続が不可能な場合以外は、適切な用法・用量で継続することが重要です。
初期の段階から医療機関を受診し、経過を観察することにより、早く適確な治療を開始することが可能です。
日常の暮らしの中で、認知症の始まりではないかと思われる言動を、「家族の会」の会員の経験からまとめたものです。医学的な診断基準ではありませんが、暮らしの中での目安として参考にしてください。
いくつか思い当たることがあれば、かかりつけ医などに相談してみることがよいでしょう。
例年11月頃から発生件数が増加しはじめ、12~3月が発生のピークとなります。
主な症状は、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛です。突然、吐き気や嘔吐を発症し、続いて下痢・腹痛が起こってくるのが特徴です。まれに発熱を伴うこともあります。
症状の持続は、3日程度と短く、予後は良好です。しかし、体力の弱い乳幼児や高齢者などでは、下痢による脱水症状や合併症により重症化することがあります。
なお、感染しても軽い風邪のような症状だけの場合や、自覚症状のない場合もあります。
ノロウイルスはほとんどが経口感染です。
~ 予防法 ~
■消毒(加熱・消毒薬) ■適切な汚物処理 ■手洗いの徹底 |
注意:皮膚への刺激が強いため、ビニール手袋などを使用します。 使用の際は換気を十分に行って下さい。
漂白作用による色落ち、金属腐食性、プラスチックやゴムを劣化 させる作用があるため注意して下さい。
作った消毒液は、時間の経過とともに効果が減少するため、作り置きしないで下さい。
副作用は、薬の効きすぎで起こることがあります。ただし、効きすぎだけが原因ではありません。
薬の目的とした効果のほかに、別の作用が現れることがあります。こういった望んでいない作用をまとめて副作用と呼びます。
副作用には、薬をのんだ人の体の状態や体質、OTC医薬品も含めて別の薬とののみ合わせなども関係しています。
薬と薬同士、あるいは薬と食物を一緒に摂ると、薬の効果が必要以上に強くなったり、逆に効果が弱くなったりすることです。効果が続く時間が長くなったり、短くなったりすることもあります。
薬の効果に影響する組み合わせがのみ合わせです。専門的には「相互作用」と呼びます。
薬をのんで「おや、何だか、体調が変だなあ」「いつもと違う」と感じたら、すぐに医師や薬剤師に相談して下さい。 すでに薬をのんでいて、医療用医薬品でもOTC医薬品でも別の薬をのみ始める時は、医師や薬剤師にのんでいる薬の名前を告げて相談すると安心です。 お薬手帳を活用しましょう。 |
減少した骨のカルシウム量を増やし骨を丈夫にし、骨折を防ぐことです。
骨吸収抑制薬 | ||
ビスホスホネート薬 | 骨を壊す破骨細胞に働きかけ、骨密度(骨質)を増加させて骨折を予防します。 | ボナロン、ボンビバ、リクラストほか |
選択的エストロゲン 受容体モジュレーター(サーム) |
閉経後女性を対象に、女性ホルモンと同じ作用で骨が減るのを抑えます。 | エビスタ、ビビアント |
高ランクル抗体薬 | 骨を壊す破骨細胞に働きかけ、骨密度(骨質)を高めて骨折を予防します。 | ランマーク |
骨形成促進薬 |
||
副甲状腺ホルモン薬 |
骨を作る骨芽細胞に働きかけ、骨の形成を促します。 |
フォルテオ、テリボン |
骨に足りない栄養を補う薬 |
||
カルシウム薬 |
骨に必要なカルシウムを補います。 |
アスパラCAほか |
活性型ビタミンD3薬 | 腸からのカルシウム吸収を助けます。 |
エディロール、 アルファロールほか |
ビタミンK2薬 |
ビタミンKの摂取不足を補います。 |
グラケー |
カルシウムの吸収を高めるビタミンDは、日光中の紫外線の刺激で皮下で合成されます。ガラス越しの日光では効果が無いので注意しましょう。
成人は、一日600mgが摂取の目安ですが、更年期以降の女性や高齢者は骨量が減りやすくなります。また、胃腸の働きも弱くなって吸収率が悪くなるため、より多くの摂取と吸収を考えた食品選びが大切です。
運動をすると重力が刺激となって骨形成を高めます。50~70代の女性が歩数を2割増やしたところ、骨量が5%増加したという報告もあります。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助けたり、カルシウムを骨に運び、沈着するのを助けたりする働きがあります。
■■ カルシウムが豊富な食品 ■■
■■ ビタミンDが豊富な食品 ■■
骨強度の低下により、骨がスカスカでもろくなり、骨折しやすくなる病気です。症状が進むと、軽い衝撃で骨折し、寝たきりに繋がります。
①骨量の減少…骨の新陳代謝バランスが崩れるため。骨吸収(古くなった骨を壊す)>骨形成(新しく骨を作る)
②骨質の低下…骨の微細な構造変化、小さな骨折などの蓄積、骨を作るコラーゲンなどの成分の劣化のため。
閉経、加齢、痩せている、家族に骨粗しょう症の人がいる。
カルシウム摂取不足、運動不足、日照不足、過度の飲酒、喫煙。
ステロイド剤の服用。(関節リウマチ、喘息など)
年齢と骨量の変化
胃酸とは非常に強力な酸で、胃の中を一定以上の酸性に保ち、食物の消化の他に、食物と一緒に体内に取り込まれた菌の殺菌を行う働きがあります。
しかし、胃そのものは胃酸にさらされながらも溶けることはありません。これは、粘液で胃の内側に膜を作ることで胃酸が直接触れ合わないようにして胃を守る仕組みが存在するためです。
胃酸が必要以上に分泌される状態が「胃酸過多」です。胃への攻撃因子である胃酸と、胃の防御因子である胃粘膜の作用のバランスが崩れて攻撃因子が優勢になると「胃酸過多」となり、胃酸によって胃粘膜が傷つけられてしまい、胃炎や胃潰瘍などにつながります。
(タケプロン、パリエット、オメプラール、ネキシウムなど)
胃の細胞にあるプロトンポンプという部分に働き、胃酸の分泌を最も強力に抑えます。主に胃潰瘍や十二指腸潰瘍の時に病院で処方されます。
解熱鎮痛薬を長期間服用する時に胃潰瘍などの予防の目的で処方されることもあります。
また、ピロリ菌の除菌をする際には、プロトンポンプ阻害薬と抗生物質を併用します。これは、抗生物質の効果が胃酸によって弱まってしまうのを防ぐためです。
(ガスター、ザンタック、タガメット、アシノン、プロテカジンなど)
胃の細胞にあるH2(エイチツー)受容体をブロックして胃酸の分泌を抑制します。H2のHはヒスタミンのことです。H2受容体にヒスタミンがくっつくと胃酸が分泌されます。
H2ブロッカーはH2受容体にヒスタミンがくっつくのを抑えます。
以前は医療用医薬品としてのみの発売でしたが、成分の有効性や安全性などに問題がないと判断され、薬局やドラッグストアで購入できる一般用医薬品としても発売になりました。
しかし、H2ブロッカーは一般用医薬品の中の「第1類」に分類され、安全上特に注意を要する薬となっています。購入の際には、薬剤師から書面を用いた説明を受ける必要があります。
(マーロックス、マルファなど)
胃酸の分泌を抑える効果はありませんが、出過ぎた胃酸を中和することで胃内のpHを調整し、胃粘膜への刺激を抑えます。
一般用医薬品では、胸焼けやむかつきに効く胃薬に配合されていることが多い成分です。
胃薬は胃の症状に伴い服用している場合以外に、痛み止めなどの薬を処方する際にも併せて使用されることが多いため、重複してしまう可能性もあります。
副作用防止の為、服用中の薬は必ず飲み合わせを確認していくことが重要です。
服用している薬を正しく伝えるために、お薬手帳を活用して下さい。
ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、新薬(先発医薬品)のあとに開発されたお薬です。新薬と同じ有効成分を含みます。
新しい薬の開発
開発費
数百億~数千億円
さまざまな試験
承認申請
開発費
約1億円
ジェネリックは、新薬の特許が切れたあとに発売されます。有効成分は同じですが、開発費が新薬ほどかかっていないため、お薬代が安くなっています。
また、ジェネリックには数年~数十年の開発期間があり、次のような工夫がされています。
さまざまな試験をしており、国により「新薬と同等」と認められています。ただし医薬品には新薬・ジェネリックにかかわらず、まれに副作用があるのも事実です。
おかしいな?と思ったら医師や薬剤師にご相談下さい。
処方せんを確認して、「変更不可」の欄に「✔」または「×」がついている場合はジェネリックに変更することはできません。
何も書いていなければ薬局で処方せんを渡すときに「ジェネリックで」とお伝え下さい。
現在日本で保険適用となっている医薬品は約17,000品目あり、その中でジェネリックは約10,000品目ありますが、ご自身の服用されているお薬にジェネリックがない場合もあります。
また、漢方にはジェネリックがありません。詳しくは医師または薬剤師にご相談ください。
『在宅訪問』は、薬剤師の仕事の1つです。寝たきりの方や介添えが必要な方など通院が難しく在宅で医療を受けるときに、薬剤師が『在宅訪問』を行います。
『在宅訪問』では、薬剤師が患者様のご自宅を訪問し、お薬の説明をしたりお薬の管理をお手伝いします。
高齢化社会において、在宅医療で生活の質の向上を目指し、医療の担い手として地域医療に貢献したいと考えています。
○お薬の説明・飲み合わせの確認
○患者様に応じた服薬サポート
○お薬の提案
○服薬状況の確認
薬剤師の在宅訪問には、医師の指示が必要です。まずは、かかりつけの病院の主治医にご相談下さい。薬局に相談された場合は、薬剤師から主治医に問い合わせを行います。
契約しているケアマネージャー様にご相談いただいても結構です!
お薬代の他に、以下のご利用料が別途かかります。基本、訪問は月に4回まで。
単一建物診療患者数 | 介護保険ご利用の方 (1割負担の場合 訪問1回につき) |
医療保険ご利用の方 (1割負担の場合 訪問1回につき) |
---|---|---|
1人 | 517円 |
650円 |
2~9人 | 378円 |
320円 |
10人以上 | 341円 |
290円 |
薬剤師在宅訪問を活用することで、自宅で療養する患者様がより安心してお薬を服薬することができます。毎日の服薬に不安を抱えている患者様・ご家族様は、お気軽にお問い合わせください。
高血圧とは、血管に過度の圧力がかかっている状態を指します。高血圧が続くと血管に負担がかかるため、脳の血管が破裂して脳出血を起こすリスクが高くなります。また、高血圧はさまざまな疾患を引き起こす恐れがありますので、定期的に血圧を測定し、コントロールすることが重要です。
血圧は、常に一定ではありません。就寝している時は血圧が低く、起床時に上がってきます。昼間高くなって、また夜に下がってきます。
早朝高血圧タイプ※
アルコール、喫煙、寒冷、加齢、血圧の薬の効果不十分などが関与しています。
昼間高血圧タイプ
日中活動時(職場や家庭)の精神的、身体的ストレスが関与しています。
夜間高血圧タイプ
心不全、腎不全、自律神経障害、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群などが関与しています。
※朝方に特に高くなる早朝高血圧は、脳卒中や心筋梗塞の発症が血圧の正常な人に比べて高くなります。
血圧が高くなる主な原因は、遺伝による体質、加齢、塩分の摂り過ぎなどの生活習慣です。
下記のことに気を付けましょう!
塩分 |
|
---|---|
運動 |
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減量 |
|
節酒 |
|
禁煙 |
|
※塩分量について カレーライス1人前には塩2.5~3.5gが含まれます。かつ丼1人前だと3~4gです。
生活習慣を見直し、お薬はきちんとのみましょう!
各自の満足できる睡眠パターンを取らない事により、眠気、倦怠、集中力欠如を招く病態のことを言います。
タイプ | 入眠障害 | 中途覚醒 | 早朝覚醒 | 熟眠困難 |
---|---|---|---|---|
症状 | 寝付きが悪く、入眠まで時間がかかる。 | 夜中に何度も目が覚め、その後なかなか眠れない。 | 通常より著しく朝早く目覚め、再び眠れない。 | 睡眠時間は十分でも眠りが浅く、熟眠感がない。 |
投薬 | 超短~短時間作用型 | 短~中時間作用型 | 中~長時間作用型 |
超短時間作用型 | 短時間作用型 | 中間作用型 | |||
---|---|---|---|---|---|
一般名 | 代表薬 | 一般名 | 代表薬 | 一般名 | 代表薬 |
ゾルビデム酒石酸塩 | マイスリー | エチゾラム | デパス | フルニトラゼパム | サイレース |
トリアゾラム | ハルシオン | ブロチゾラム | レンドルミン | エスタゾラム | ユーロジン |
ゾピクロン | アモバン | リルマザホン | リスミー | ニトラゼパム | ベンザリン |
エスゾピクロン | ルネスタ | ロルメタゼパム | エバミール | クアゼパム | ドラ-ル |
突然、服用を中止すると眠れなくなることがあります。睡眠導入剤を減量する場合は、1種類の薬を1/4錠ずつ減らし、1~2週間様子を見て、特に問題なければ、更に1/4錠減量していきます。
短時間型(半減期の短い)薬から減薬し、ゆっくり減らしていきます。
適度な運動や朝食を摂る習慣を!眠くなってから寝室に行きましょう。寝る前3~4時間以内のコーヒー、紅茶、栄養ドリンク、ビール等の飲用を控えましょう。
睡眠は、その時間にこだわらない事が大事です。若い人は7時間前後、65歳以上の人は6時間前後です。体内時計は起きてすぐの太陽光(明るさ)でリセットされるため、規則正しい生活も重要です。
3日以上排便がなかったり、毎日排便があっても残便感があったりする状態を言います。
便が作られる過程や排便の仕組みに障害があって起こります。
腸そのものの病変によって起こります。
プルゼニド錠、ラキソベロン錠・液
センナ錠・散、ダイオウ末・錠
テレミンソフト坐剤、新レシカルボン坐剤、グリセリン坐剤
マグミット錠(酸化マグネシウム錠)
病気やケガで医療費が高額になった場合、国からお金が支給される制度で、医療機関や薬局の窓口で支払った額がひと月で「自己負担限度額」を超えた場合に、その超えた金額が支給されます。
(☆)入院の食事負担や差額ベッド代、先進医療にかかる費用等は含みません。
●世帯合算
お一人一回分の窓口負担では上限を超えない場合でも、複数の受診や同じ世帯の方の受診について、窓口でそれぞれお支払いただいた自己負担額を1ヶ月単位で合算することができます。その合算額が一定額を超えた時は、超えた分を高額療養費として支給します。
●多数回該当
過去12カ月以内に3回以上上限額に達した場合は4回目から「多数回」該当となり、上限額が下がります。
●医療費支払後に申請する場合
加入している公的医療保険に高額療養費の支給申請書を提出または、郵送します。ご加入の医療保険によっては、「支給対象となります」と申請を勧めたり、自動的に高額療養費を口座に振り込んでくれたりするところもあります。
●支払前に申請する場合
医療費が高額になると予想される場合、事前に申請し、「限度額認定証」をもらっておきます。「限度額認定証」を医療機関や薬局の窓口に提示することにより窓口負担が限度額までになります。
※詳しくは、保険証の表面にて加入保険を確認の上、各保険窓口へお問合せ下さい。
国民健康保険は市役所が保険窓口となります。
21世紀に入り、ピロリ菌対策による胃潰瘍の再発低下、胃酸を抑える薬の開発と治癒率向上などにより胃癌や胃潰瘍は減少しつつあります。
逆に、ストレス社会を反映し、自律神経のみだれをはじめとする様々な原因が重なり発症する、慢性的な胃腸障害(機能的疾患)が増えており、今後も増加することが予想されます。
胸焼け、胃からの逆流、胸がつかえる、のどの違和感がある
下部食道括約筋が逆流を防ぐ!
高脂食、食べ過ぎ、早く食べるなど → 胃酸の過剰分泌
肥満、前かがみ姿勢、猫背など → 腹圧上昇
下部食道括約筋の機能低下
食べ物の消化や殺菌を行う働きがあります。
胃酸が多く出過ぎると胃粘膜を傷つけ胃痛の原因になります。
胃酸の分泌が少なくても、下部食道括約筋がゆるみ胃酸が逆流しやすくなり、胃酸過多と同じような症状が出ます。
自己判断で、市販のガスター10などの胃酸を抑える薬を多用すると体調を崩し、症状を長引かせることもあります。
また、胃酸が少ないと殺菌効果も弱くなり、ウイルス感染や食中毒を起こしやすくなります。
胃が痛む、胃もたれがする
消化性潰瘍は、消化をするために必要な胃酸やペプシンと粘膜の血流や粘液などの粘膜の防御力のバランスが崩れ、胃酸の影響が強くなり、潰瘍を生じるというバランス説で説明されてきました。
現在では、ピロリ菌感染と鎮痛薬(非ステロイド性抗炎症薬)によるものであるとされています。
特に、胃潰瘍の60~80%、十二指腸潰瘍の90~95%がピロリ菌陽性であり、ピロリ菌治療後は、胃潰瘍では90.7%、十二指腸潰瘍では93.8%の人が再発していないという結果が出ています。
ストレス社会を反映し最近多い。胃腸の検査をしても異常がないが、胃がもたれる、胸焼けがする、お腹がはる、腸がはる、慢性的な下痢・便秘が続く。
ストレス 精神的な緊張、不安などが自律神経を介して、胃や腸が過敏になり腹部症状を起こすことが原因と言われています。
食事指導や生活習慣の改善を図った上で、薬剤治療が必要となります。
自律神経の働きを調整するお薬を使用します。
よく噛んで食べることは、食べ物をかみ砕き消化しやすくすることだけでなく、噛むという動作が、脳、神経系、ホルモン系など様々な生理機能を活性化させるシグナルを消化運動の準備段階として、各器官に発信する重要な行為であることが最近分かってきています。胃腸の働きを高めることや、食べ過ぎなどを抑制するためにも、よく噛んで食べることを意識しましょう。
食中毒を引き起こす主な原因は、細菌とウイルスです。その他、毒キノコ、フグなどの自然毒、アニサキスなどの寄生虫も原因となります。
細菌による食中毒 夏場(6月~8月)に多く発生し、ウイルスによる食中毒 冬場(11月~3月)に多く発生します。
ノロウイルス | 51.6% | 口から体内に入り、腸の中で増殖。牡蠣、アサリ、サラダなどが感染源。 患者数1位。冬季に多い。大規模な食中毒になりやすい。 |
カンピロバクター | 14.1% | 牛や豚、猫や犬などの腸内にいる菌。食肉の加熱不十分が原因。 |
ウエルシュ菌 | 7.4% | 人、動物の腸管や土壌に広く生息。カレー、煮魚、煮込み料理が原因。 |
サルモネラ菌 | 7.2% | 牛豚鶏猫犬などの腸の中にいる菌。食肉、卵が原因。ペット、ネズミからも感染。 |
※10℃以下で細菌はほとんど増殖しませんが、冷蔵庫の開け閉め等を考え、余裕を見て5℃以下が望ましい。
食中毒の主な症状である、下痢、発熱、吐き気を抑える薬、整腸剤、解熱剤、吐き気止めを服用。
おう吐により脱水兆候がみられれば点滴が必要な場合もあるようです。抗生剤は、ウイルス感染の場合には効果がありません。
おう吐や下痢の症状は、原因物質を排除しようという体の防御反応です。
医師の診断を受けずに、市販の下痢止めなどの薬をむやみに服用しないようにし、早めに医師の診断を受けましょう。
今までは受診の度に窓口でお支払いしていただいて後日口座入金で戻ってきていました。
平成30年4月から、0歳~中3までのお子様(受診時に受給者証をお持ちいただいた方)を対象に現物給付となりました。
現物給付とは保険調剤において窓口でお支払いしていただいた医療費の一部を子ども医療費が助成してくれるので、被保険証と受給者証を提示することで窓口でのお支払いなしで調剤を受けることができるということです。
医療費10割 | 保険給付額(8割又は7割) ※保険者が負担する |
一部負担金額(2割又は3割) 窓口でお支払い。 |
保険給付額(8割又は7割) ※保険者が負担する |
子ども医療費助成対象となる 患者様は窓口負担がゼロに。 |
福井市など一部の市町村では、小1~中3のお子様を対象に1医療機関につき500円の自己負担があり、病院で500円までお支払いいただくことになりました。
薬局での窓口支払いはありません。
- 窓口負担が無料にならない時 - ● 各市町で年齢に応じて自己負担が発生します。 ● 受給者証を忘れた場合は一部負担金のお支払いが発生します。必ず毎回の提示をお願いします。 (お住まいの地域の市町窓口で申請していただくことで医療費の払い戻しを受けることができます。詳しくは各市町窓口でお問い合わせください。) ● 健康保険が適用されない場合も現物給付の取扱いとなりません。 |
中学卒業までは現物給付ですので、窓口支払いはありません。それ以降は条件を満たす間は自動償還払いへ切り替わります。
※自動償還払いとは、いったん窓口支払いし、口座入金で負担額が戻ってくる形式です。
■ 風邪かな?花粉症かな? ~花粉症と風邪の症状~
【くしゃみ】
花粉症:立て続けに何回も出る。
【鼻水】
花粉症:透明でさらさらしている。
風
邪:黄色くネバネバしている。
【鼻づまり】
花粉症:両方の鼻がつまり、息がしづらいことも。
風 邪:比較的症状は軽い。
【目の痒み】
花粉症:とても痒く、涙が出ることもある。
風 邪:目の痒みはほとんどない。
■ 花粉症対策!!
外出時-マスク、ゴーグルの装着。
帰宅時-衣類についた花粉を払い落とす。手洗い、うがい、洗顔。できるだけ花粉を避けましょう。
■ 治療開始は早めに
花粉が飛び始める前、症状が出始める前から治療を始めれば、効果が高く症状が軽くなります。のみ薬、点鼻、目薬など症状に合わせいろいろな薬があります。
花粉症は、症状を軽くするために、症状の種類や重さによって飲み薬や点鼻薬が使われます。ベースとなるのは「抗ヒスタミン薬」の飲み薬で、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどを軽くする効果があります。指示通りにきちんと飲み続けることが大切なので、花粉の飛ぶ量が少なく、症状が軽い日なども自己判断で飲むのをやめないようにしましょう。
クロルフェニラミン
(ポララミン)
クレマスチン
(タベジール)
ロラタジン
(クラリチン)
フェキソフェナジン
(アレグラ)
エバスチン
(エバステル)
初期療法とは、花粉が飛びはじめる前、もしくは症状が軽いうちに治療を始めることです。症状の発現が遅くなる、症状が軽くなる、症状の持続期間が短くなる、などの効果が期待できます。
花粉症の症状が軽いうちであれば、市販薬でも十分対応が可能です。1週間使い続けても症状が緩和されない場合は医療機関を受診しましょう。
①まつ毛、目に触れないように点眼します
☆懸濁性点眼はよく振ってから使用して下さい。
懸濁性点眼とは、液体に粒子の薬剤が分散している点眼です。
振ると液体は濁って見えます。置いておくと下に薬剤が貯まります。
☆目に貯められる液量はほんのわずかです。
1滴の半分ほどしか貯められないので、1滴で十分です。
②目頭を押さえ、目を閉じる
☆目頭にある涙の管から鼻、口へ流れるのを防ぐため、
目頭を押さえて下さい。
☆目をパチパチとすると薬液があふれ出てしまうので
目は閉じて下さい。
③次の薬剤は5分後に使用する
☆懸濁性点眼やゲル化した点眼、油性の点眼を後にしましょう。
詳しくは薬剤師までお尋ね下さい。
~点眼液や保存袋にこのような表示はございませんか?~
懸濁性点眼
上向きに保存して下さい。薬剤がノズルに詰まることが有ります。
遮光
光に弱い薬剤です。必ず保存袋に入れて保管して下さい。
冷所保存
熱に弱い薬剤です。冷蔵庫に保管して下さい。もし凍ってしまったら、使用しないでください。
1、唾液、鼻水などで感染します
くしゃみ、咳で唾液と共にウイルスが飛び散ります。くしゃみで1~2m飛び散ります。家族にうつさない為にも、咳エチケットはもちろん、鼻水をかんだティッシュはきちんと捨てましょう。口に当てた手、鼻水をかんだ手は洗いましょう。
感染予防には、ワクチン接種、手洗い、うがい、アルコール消毒、マスク、部屋の加湿(50~60%)が有効です。
2、高熱、強い全身症状が急激に出ます
・ 関節痛・筋肉痛 ・ 結膜充血
・ 全身倦怠感 ・ 発熱38℃以上・ 頭痛 ・ 悪寒
3、流行性があります
インフルエンザは感染力が非常に強いため、罹患した場合は学校保健安全法に基づき「出席停止」になります。インフルエンザの出席停止基準は「発症した後、5日を経過し、かつ解熱した後2日を経過するまで」です。この2つの条件を満たすまで、出席停止扱いになります。
発症とは発熱の症状が現れたことを指します。日数の数え方は発熱が始まった日は含まず、翌日からを発症第1日目と考えます。
インフルエンザウイルスは、私達の細胞の中で増殖し48時間以内に増殖がピークとなります。インフルエンザ治療薬は、ウイルスの増殖を抑える薬です。
※ 重症化のリスクが高い人に対して、予防的に抗インフルエンザウイルス薬の投与が認められています。
胃腸炎の原因多くは細菌・ウイルスによる感染です。
1、ウイルスが口から侵入します。(数は少ない)
※肉や貝は良く加熱し、感染している人は調理しないようにしましょう。
2、原因菌、ウイルスが腸で増殖します。この時間を潜伏期間といいます。
一般的に細菌の潜伏期間は、数時間~3日、ウイルスは1~3日程度とされています。
3、腸の中で増えた原因菌、ウイルスで腸が炎症を起こします。これが胃腸炎です。
腸が消化できない状態になります。嘔吐や下痢により原因菌、ウイルスが排出されます。
※水分が出ていくので脱水に気を付けましょう!
そして、スポーツドリンク、経口補水液OS-1等で水分補給を行いましょう。
※乳製品、冷たいもの、油、繊維が多いものは避けましょう。
嘔吐、下痢が激しい時は水分だけに、改善してきたら柔らかいものから少しずつ摂るようにしましょう。
原因菌、ウイルスは手を介して人へ移り、口から侵入します!
30秒の手洗いが感染の予防に効果的です。きらきら星は1曲約30秒!替え歌もあります。
【きらきら星替え歌】
手のひら 洗おう
手のこう 洗おう
指の間と
親指 洗おう
手首も 洗い
よく 流しましょう
30秒手洗いを心がけましょう。
薬とは、本来身体にはない物質です。その物質を身体に入れると様々な反応が起こります。
薬の反応は、期待する働きの主作用と期待していない働きの副作用に分かれます。
もちろん、期待していない働きは少なくなるように開発されていますが、ゼロになることはありません。
つまり、薬には副作用がつきものということです。
副作用を出さないようにするには、用法、用量をしっかり守ることが大切です!
薬局で、アレルギーや体質のこと、副作用歴や他に飲んでいる薬をお聞きするのも、副作用を防止するためなのです。
■ 糖尿病とは
糖尿病は、インスリンというホルモンの不足や作用低下が原因で、血糖値の上昇を抑える働き(耐糖能)が低下してしまうため、高血糖が慢性的に続く病気です。重症になると血液中の糖が尿にあふれ出ることで甘い匂いがするためその名がありますが、診断は尿糖ではなく空腹時血糖や75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)などの血液検査によって行われます。
インスリンは細胞のドアを開ける鍵のような役割を果たしています。インスリンの働きによって、細胞の前まで到着した糖はすみやかに細胞の中に入り、糖は血液中にあふれることなく、血液中の糖の濃度は一定の範囲におさまっています。
1.インスリン分泌低下
インスリン(鍵)が不足していて、糖が細胞の中に入れない。
糖の取込みがうまくいかない。
2.インスリン抵抗性
インスリン(鍵)があっても、細胞のドアのたてつけが悪いため、開きにくい。
効率よく糖を取り込めない。
■ 1型糖尿病と2型糖尿病
1型はインスリン依存型とも呼ばれ、自己免疫疾患などが原因でインスリン分泌細胞が破壊されるもので、インスリンの自己注射が必要です。
一方で2型はインスリン非依存型と呼ばれ、遺伝的要因に過食や運動不足などの生活習慣が重なって発症します。その他の特定の疾患や機序(メカニズム)によるものや妊娠糖尿病がありますが、多くは2型であり、日本ではその疑いがある人(可能性を否定できない人を含む)は成人の6人に1人、約1870万人にのぼっています。
1型糖尿病 | 2型糖尿病 | |
---|---|---|
若年に多い(ただし何歳でも発症する) | 発症年齢 | 中高年に多い |
急激に症状が現れて、糖尿病になることが多い | 症状 | 症状が現れないこともあり、気が付かないうちに進行する |
やせ型の方が多い | 体型 | 肥満の方が多いが、やせ型の方もいる |
膵臓でインスリンを作るβ細胞という細胞が壊れてしまうため、インスリンが膵臓からほとんど出なくなり、血糖値が高くなる | 原因 | 生活習慣や遺伝的な影響により、インスリンが出にくくなったり、インスリンが効きにくくなったりして血糖値が高くなる |
インスリンの注射 | 治療 | 食事療法・運動療法、飲み薬、場合によってはインスリンなどの注射を使う |
■ 糖尿病の恐さと予防
糖尿病の恐さは、自覚症状のないままに重篤な合併症が進展することで、微小な血管の障害である網膜症・腎症・神経障害の三大合併症のほか、より大きな血管の動脈硬化が進行して心臓病や脳卒中のリスクも高まります。
生活習慣の改善によって糖尿病を発症する手前で防ぐ1次予防、たとえ発症してもあきらめずに血糖値を良好にコントロールして健康に生活する2次予防、さらに合併症の発症をくい止める3次予防がいずれも重要になってきます。
個々の患者様の病態に応じて薬が選択されます。
1型糖尿病 | 2型糖尿病 | |
---|---|---|
インスリン欠乏症(インスリンがほとんどつくられない) | 原因 | インスリン分泌不全(量が十分ではない) インスリン抵抗性(十分作用しない) |
注射製剤 | 治療薬 | 血糖降下薬、注射製剤 |
糖尿病の飲み薬は、その作用から大きく3つに分類されます。
血糖値を下げる飲み薬のはたらくところ
注射製剤には、大きく分類してGLP-1(ジーエルピーワン)受容体作動薬と、インスリン製剤の2種類があります。両方とも注射薬ですが、インスリン製剤はインスリンそのものを補充するのに対し、GLP-1受容体作動薬は、からだからのインスリンを出しやすくする作用があります。
糖尿病は、「治す」よりも「コントロールする」病気です。がんばりすぎず、あきらめず、長くお付き合いしていくことが最も大切です。
●ポイント1、いつのむの?
基本、お薬の袋に食後、食前、食前などあります。お薬には食事に関係しているものがあります。
飲み方を守らない場合、効きめが大きくなってしまうもの、逆に効きにくくなるもの、副作用が出やすくなってしまうものがあります。
また、食事にあまり影響されないものもあります。食事時間がバラバラ、朝食を摂らないなど、お困りの方は薬剤師にご相談下さい。
●ポイント2、何でのむの?
基本は「水」です!水でないと効果が弱くなるもの、水をたくさん飲んだ方が良い薬などがあります。お子様の粉薬など、実はジュースだと苦くなる薬があります。
●ポイント3、どうやってのむの?
錠剤が大きくて困ってる・・・なんてことありませんか?
お薬には、工夫されている薬があります。 〇少しずつ溶ける工夫 〇胃で溶けない工夫
薬の形を壊してのむと、効果に影響が出ることがあります。特に薬の真ん中に線がないものは要注意です!割ってはいけないかも・・・?
薬剤師に聞いてみて下さい。どうしても形がのみにくい場合、剤型を変えたり、のみやすい剤型のメーカーに変更することもできます。
是非、ご相談下さい。
同じ時期にいくつかの病院・医院に複数受診して薬を処方してもらうと、同じ働きを持つ薬が重複したり、複数の薬での飲み合わせに問題が生じたりすることがごくまれにあります。
それを防ぐために、1つの薬局で全てのお薬を管理してもらうことが非常に大切になります。
薬局では、薬の処方内容や指導内容を薬歴として記録して保管します。
いつも行く薬局を「かかりつけ薬局」に決めておくと、自分の薬の情報が蓄積され、より安全にお薬を服用していただけます。
ぜひリフレ調剤薬局を、皆様の「かかりつけ薬局」としてご利用ください。
薬とは、『病気や傷を治したり、健康を保持・増進したりするために使うもの』という意味があり、人の健康維持には必要不可欠なものと言えます。
しかし、一方で薬は体にとって異物であることも忘れてはいけません。
医師は、患者様ごとの症状にあわせて、薬の種類や量を決めています。
他人と比べずに、処方された薬を用法・用量の通り服用するようにしましょう。
薬を飲む時間、守っておられますか?
次の時間の目安を守って、正しく飲みましょう。
薬の種類によっては、服用時間を間違えると効果が出ないものもあります。
現在服用中の薬に関する疑問、仕事の都合で決められた時間に服用できないなどといった質問や相談も薬局で行っています。
高血圧の原因は明らかになっていません。食塩摂取過剰、肥満、アルコールの多飲、ストレスなどの生活環境や遺伝的体質が要因となり起こるとみられています。
適度な運動・肥満があれば減量する・食事に注意する・ストレスと上手くつきあう・タバコを減らすようにする、など高血圧になるリスクを減らすことは出来ます。
高血圧が続くと、全身の血管に負担がかかり様々な障害が出てきます(合併症)。脳卒中や心臓発作を起こすこともあるため、血圧が気になる方は医療機関へ受診しましょう。
血圧測定は静かな場所でリラックスして測定しましょう。イスに腰をかけ、すぐに血圧を測定するのではなく、深呼吸をして落ち着いた状態になったと感じたら測定を始めます。
血圧測定は、いつも同じ時間帯に測ることが大切で、測定した血圧の記録を付けておきましょう。医療機関によっては血圧手帳を準備していることがあります。当薬局でも準備できます。必要な方は薬局窓口でお声掛けください。
糖尿病は血液に含まれる糖分(血糖)が多くなる病気です。初期の段階では自覚症状が出ないことがほとんどで、血液検査をして初めて糖尿病と診断されることが多い疾患です。
原因は、すい臓から分泌される『インスリン』が十分に供給されなかったり、インスリンが出てもその作用が十分でなかったりすることが原因です。
遺伝、肥満、運動不足なども糖尿病の要因となります。
糖尿病が進行すると、網膜症による失明や腎不全、心筋梗塞や脳卒中などの病気に発展することもあります。普段から適度な運動を心がけ、バランスの良い食生活を送りましょう。
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満(内臓に脂肪が蓄積するタイプの肥満)で男性の場合は腹囲85cm以上、女性の場合は腹囲90cm以上に加え、高血糖、脂質異常(トリグリセライドやコレステロールの異常)、高血圧が複数みられる状態をいいます。
ただ単に太っている状態をメタボリックシンドロームと言うわけではありません。また、メタボリックシンドロームにはこれといった自覚症状はありませんが、内臓に脂肪が蓄積した状態が続くと、糖尿病、高脂血症、高血圧症などの生活習慣病に発展しやすく、脳卒中や虚血性心疾患などを発症する危険性も高まります。
普段から内臓脂肪を減らす生活習慣に切り替えていくことがポイントです。1日3食バランスの良い食生活を心がけましょう。
逆流性食道炎とは胃酸が食道に逆流することで起こる病気です。食道と胃の間には下部食道括約部があり、通常は閉じた状態で胃酸の食道への逆流を防いでいます。ところが加齢や食生活などの要因で閉まりが悪くなったりすると、食道への胃酸の逆流が起こり胸やけなどの症状を引き起こします。胃酸の逆流を防ぐには、脂っこいものや甘いもまたは刺激の強いものを控えるたり、お酒・タバコを控える、おなかをしめつけるような服装を控える、前かがみの姿勢をできる限り減らすなどの日常生活への注意が必要になります。
胸がやけるような症状や、食事を摂るとつかえるような症状を感じることが頻繁にある方は、薬で治療する方法があります。医療機関への受診をお勧め致します。
貧血とは、赤血球中の血色素であるヘモグロビンの濃度が低下した状態をいいます。ヘモグロビンは体中に酸素を運搬する働きをしていますが、貧血になると全身に十分酸素が行き渡らなくなります。
貧血の種類は、鉄欠乏性貧血・再生不良性貧血・巨赤芽球性貧血・溶血性貧血があります。ほとんどは鉄の不足によりヘモグロビンの産生が低下して起こる、鉄欠乏性貧血で女性に多いと言われています。偏食やダイエットなどによる鉄摂取不足や、妊娠・授乳などによる鉄需要の増加などが原因とされます。普段から、バランスの良い食生活を心がけましょう。
つめ水虫ってどんな病気?
白癬菌(はくせんきん)というカビが爪に感染した病気です。
足や手指の水虫を放置することで、白癬菌が爪にまで広がり、爪が白色や黄色ににごる、ぼろぼろになる、厚くなるといった症状がみられます。
皮膚科受診者の10人に1人がつめ水虫にかかっていると言われています。
つめ水虫を放っておくとどうなるの?
爪が自分できれなくなったり、大切な家族にうつしてしまう可能性があります。
そのほかにも・・・
つめ水虫はどうやって治すの?
塗り薬(外用薬)や飲み薬(内服薬)で治療します。
つめ水虫は、放っておいても治る病気ではありません。治療に使われる外用薬と内服薬は、どちらも白癬菌の増殖を抑え、菌を殺す働きがあります。近年、つめ水虫専用の外用薬が使用できるようになりました。
つめ水虫はどれくらいで治るの?
症状により、約6カ月~1年以上かかる場合があります。
つめ水虫の治療では、お薬で白癬菌を殺菌し、新しいきれいな爪に生えかわるのを待ちます。
爪の伸びる速さは、年齢やどの爪かによって異なります。
つめ水虫の治療は根気よく取り組むことが大切です。
日常での注意
〇白癬菌が爪に広がる前に、早めに足の水虫の治療をしましょう。
つめ水虫の原因となる白癬菌は、足から爪へと広がります。爪と足の水虫の両方感染している場合は、一緒に治療する必要があります。
〇足は毎日洗い、よく乾かしましょう。
軽石や硬いタオルで強くこすると傷がつくので、優しく汚れを落としましょう。
〇足の爪は四角くきりましょう。
爪が皮膚にあたったり、食い込んだりするのを防ぐことができます。
〇白癬菌は切った爪や剥がれ落ちた足の皮膚のなかでも生き続けます。
床や畳はこまめに掃除をしましょう。
〇家族や友人などにうつさないために、早めの治療が最大の心づかいです。
■ 夏の食中毒
食中毒の原因には細菌やウイルスがありますが、梅雨時から9月頃までは高温多湿な状態が続き、細菌がもたらす食中毒が多く発生します。
細菌による食中毒の代表格は、近年、発生件数や重症例が多いことで知られる「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌(O157など)」によるものです。食中毒を招く細菌が増殖しても、食べ物の見た目や味は変わらず、匂いもしません。そのため、食事の準備をするときには、細菌を「つけない」「増やさない」、加熱等で「やっつける」を心がけ、食中毒を防ぎましょう。
■ 食中毒を防ぐポイント
■ 食中毒の原因となる可能性のある食材と主な細菌
○生肉、生レバーなどの加熱不十分なお肉・・・腸管出血性大腸菌、カンピロバクター、サルモネラ属菌
※豚肉(内臓、レバーなどを含む)、ジビエ(シカ肉、イノシシ肉など)は、特にE型肝炎ウイルスや寄生虫により肉の内部まで汚染されている可能性があるので、中心部まで十分に加熱して食べましょう。
○生の魚介類など・・・腸炎ビブリオ
○おにぎりや練りものなど・・・黄色ブドウ球菌
※黄色ブドウ球菌による食中毒は細菌の作り出す毒素(耐熱性)によるもので、加熱しても無毒化されません。
また、黄色ブドウ球菌は環境中に常在している細菌であり、特に手に傷などがあると黄色ブドウ球菌が繁殖し、食品に付着する可能性が高くなります。細菌を付着させない、増やさない!がポイントとなります。
■ 食中毒かなと思ったら
おう吐や下痢の症状は、原因物質を排除しようという体の防御反応です。医師の診断を受けずに、市販の下痢止めなどの薬をむやみに服用しないようにし、早めに医師の診断を受けましょう。
■ お薬手帳を活用しましょう
お薬手帳は、重複投薬やのみ合わせの確認ができるだけでなく、災害時や入院時などのスムーズな投薬に役立ちます。
家族全員のお薬手帳をきちんと管理しておくことをおすすめします。
また、処方薬をのんで気になったことをお薬手帳に記録しておけば、次回受診時に相談しやすくなります。より安全にお薬を服用、使用するために、お薬手帳を活用しましょう。
■ お薬手帳の活用方法
■ お薬代が安くなることも
お薬手帳を持参した場合と持参しない場合では、薬剤服薬管理指導料の点数が異なります。
3ヶ月以内に同じ薬局でお薬をもらう場合 お薬手帳持参・・・43点 お薬手帳なし・・・57点 ※1点10円 |
お薬手帳は、お薬の情報が記載されている、大事な情報源なので、手帳を持参すると医療費のご負担が軽くなるようになっています。
安心してお薬を服用・使用するためにお薬手帳を活用しましょう。
マイナンバーカードを健康保険証として利用することを“マイナ保険証”といいます。国は、マイナンバーカードに色々な機能を持たせ、マイナンバーカードの普及を目指しています。
①より良い医療が受けられる
医療機関等に受診した際に、自身のお薬の履歴や過去の特定健診の情報等の提供に同意すると、医師等からより正確な情報に基づいた総合的な診断や重複する投薬を回避した適切な処方を受けることができます。
②限度額以上の一時支払いの手続きが不要に
医療機関等で高額な医療費が発生する場合でも、マイナンバーカードを保険証として使うことで、患者さんが一時的に自己負担したり、役所で限度額適用認定証の書類申請手続きをする必要がなくなります。
③マイナポータルからe-Taxに連携し、確定申告が簡単になります
医療費の領収書を管理しなくとも、マイナポータルで医療費通知情報を管理することができます。マイナポータルからe-Taxに情報連携できるから、オンラインで完結します。
④健康保険証としてずっと使える
新しい医療保険者へ手続済であれば、健康保険証としてずっと使うことができます。(医療保険者等が変わる場合は、加入の手続が引き続き必要)国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している方は、定期的な被保険者証の更新が不要になります。高齢受給者証の持参も不要になります。(高齢受給者証:70歳から75歳になるまでの間、自己負担割合を示す証明書)
⑤特定健診や薬の情報をマイナポータルで閲覧できる
マイナポータルで処方された薬の情報をいつでも見ることができます。特定健診等情報の自分の体にかかわる知っておくべき情報を、いつでもどこでも確認することができます。
質の高い医療を提供していくために 医療のDX(デジタル改革)が進められています。 |
電子処方せんとは、これまで紙で発行していた処方せんを電子化したものです。
電子処方せんは、処方せんの紙を発行せず、医師・歯科医師が処方情報を「電子処方せん管理サービス」というシステムに登録します。その後、患者さんが受付した薬局の薬剤師が、処方情報を電子処方箋管理サービスからダウンロードして調剤する仕組みです。
①電子処方せんに対応した医療機関に受診する
②マイナンバーカードで受付 本人確認、薬剤情報の提供
③処方せん発行方法として電子処方せんを選択
④診察
⑤会計 当面、「※処方内容(控え)」が渡されます。
※処方内容(控え)とは?
薬局でマイナンバーカードで受付する場合、処方内容(控え)は使用しません。医療機関で電子処方せんを選択した後、薬局で健康保険証で受付する場合、調剤を受けるために処方内容(控え)に記載された6桁の引換番号が必要になります。
①電子処方せんに対応した薬局で受付
②マイナンバーカードで受付 本人確認、薬剤情報の提供
③訪れた薬局で調剤を受ける処方せんを選択
④薬の受け取り・会計
保険証で受付するときは、医療機関や薬局窓口で電子処方せんを利用することを伝えてください。
①他の医療機関・薬局にもお薬の情報を共有できる!
直近のお薬情報に基づいた医療を受けられるので、他で処方されたお薬と飲み合わせの悪い処方を防ぐことができます。効能が同じお薬のもらいすぎを防ぎ、お薬の費用も抑えられます。
②お薬の情報をリアルタイムに自分で確認できる!
スマートフォンやPCで、マイナポータル等からいつでもお薬情報を確認できるので、お薬情報を見て自身の健康管理ができます。処方されたお薬が分かるので、市販薬を買う際に飲み合わせの確認に活用できます。
③オンライン診療・服薬指導もさらに便利に!
処方情報を電子データでやり取りできるので、処方せんの紙を薬局に提出する必要がなくなります。
処方せんを紛失したり、調剤時に忘れる心配がなくなります。
今よりもっと便利に自宅で医療を受けられるようになります。
※今後、リフレ調剤薬局各店舗で処方せんの電子化に対応して参ります!
閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。更年期に現れるさまざまな症状の中で他の病気に伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障をきたす状態を「更年期障害」と言います。
更年期障害の主な原因は女性ホルモン(エストロゲン)が大きくゆらぎながら低下していくことですが、その上に加齢などの身体的因子、成育歴や性格などの心理的因子、職場や家庭における人間関係などの社会的因子が複合的に関与することで発症すると考えられています。
更年期障害の症状は大きく3種類です。
①自律神経失調症状
ホットフラッシュ(ほてり、のぼせ、発汗など)、手の震え、動悸など
②精神症状
易怒性、焦燥感、憂うつ感、不眠、頭痛、めまいなど
③その他の症状
腰痛、関節痛、肩こりなどの運動器症状、易疲労感、悪心、食欲不振など消化器症状、乾燥感、痒みなどの皮膚症状、排尿障害などの日尿生殖器症状
SMIスコア(簡略更年期指数)症状の程度に応じ、自分で○印をつけてから点数を入れ、その合計点をもとにチェックをします。どれか1つの症状でも強く出ていれば、強に○をして下さい。
0~25点:上手に更年期を過ごしています。これまでの生活態度を続けていいでしょう。
26~50点:食事、運動などに注意を払い、生活様式などにも無理をしないようにしましょう。
51~65点:医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法を受けた方がいいでしょう。
66~80点:長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう。
81~100点:各科の精密検査を受け、更年期障害のみである場合は、専門医での長期的な対応が必要でしょう。
※SMIスコア/1992年:小山嵩夫ら
症状 | 強 | 中 | 弱 | 無 |
---|---|---|---|---|
①顔がほてる | 10 | 6 | 3 | 0 |
②汗をかきやすい | 10 | 6 | 3 | 0 |
③腰や手足が冷えやすい | 14 | 9 | 5 | 0 |
④息切れ、動悸がする | 12 | 8 | 4 | 0 |
⑤寝つきが悪い、または眠りが浅い | 14 | 9 | 5 | 0 |
⑥怒り易く、すぐイライラする | 12 | 8 | 4 | 0 |
⑦くよくよしたり、憂うつになることがある | 7 | 5 | 3 | 0 |
⑧頭痛、めまい、吐き気が良くある | 7 | 5 | 3 | 0 |
⑨疲れやすい | 7 | 4 | 2 | 0 |
⑩肩こり、腰痛、手足の痛みがある | 7 | 5 | 3 | 0 |
更年期障害は身体的因子・心理的因子・社会的因子が複雑に関与して発症しますので、まず十分な問診を行うことが必要です。その上で生活習慣の改善や心理療法を試み、それでも改善しない症状に対して薬物療法を行います。
更年期障害の薬物療法は大きく3つに分けられます。
①ホルモン補充療法(HRT)
更年期障害はエストロゲンの減少が主な原因のため、エストロゲンを補充することで症状が緩和されます。更年期障害のうち、自律神経失調症状はエストロゲン欠乏と直接的に関連するため、ホルモン補充療法が有効です。ホルモン補充療法は、エストロゲンを補充することを目的としていますが、エストロゲンだけを投与し続けると、エストロゲンの子宮内膜増殖作用により、子宮体癌発生のリスクが高まってしまいます。このため、子宮内膜の増殖を抑える作用をもつ黄体ホルモンを併用する必要があります。ホルモン補充療法に用いるホルモン剤には、飲み薬、貼り薬、塗り薬などいくつかのタイプがあり、投与法もさまざまです。
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成分名 | 薬剤名 |
---|---|---|---|
エストロゲン単剤 | 飲む | 結合型エストロゲン | プレマリン錠 |
エストラジオール | ジュリナ錠 | ||
エストリオール | エストリール錠 | ||
貼る | エストラジオール | エストラーナ | |
塗る | エストラジオール | ディビゲル | |
ル・エストロジェル | |||
挿入する | エストリオール | エストリール膣錠 | |
エストロゲン黄体ホルモン配合剤 | 飲む | エストラジオール/レボノルゲストレル | ウェールナラ配合錠 |
貼る | エストラジオール/酢酸ノルエチステロン | メノエイドコンビパッチ |
②漢方薬
当帰芍薬散・加味逍遥散・桂枝茯苓丸などの漢方薬が用いられます。
③向精神薬
気分の落ち込み・意欲の低下・イライラ・情緒不安定・不眠などの精神症状が強い場合には、抗うつ薬・抗不安薬・催眠鎮静薬などの向精神薬が用いられます。
令和元年12月に公布された「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律」(令和元年法律第63号)のうち、令和3年8月1日から、地域連携薬局及び専門医療機関連携薬局の制度が施行されました。これにより、患者は自身に適した機能を持つ薬局を選択できるようになりました。
認定薬局には、地域連携薬局と専門医療機関連携薬局の2種類の薬局があります。
地域において、他の医療提供施設に勤務する医師をはじめとした医療関係者との連携体制を構築した上で、外来受診時だけではなく、在宅医療への対応や入退院時を含め、様々な療養の場を移行する患者等の服薬情報を一元的・継続的に情報共有することができる薬局です。
〔主な要件〕
がん等の専門的な薬学管理が必要な患者等に対して、他の医療提供施設との密な連携を行いつつ、より高度な薬学管理や、高い専門性が求められる特殊な調剤に対応できる薬局です。
〔主な要件〕
地域連携薬局となるためには、厚生労働省の定める要件を満たし、都道府県知事の認定を受ける必要があります。リフレ調剤薬局では、栄店で地域連携薬局の認定を目指して、服薬状況のフォローアップや在宅医療、医療機関との連携に注力し、日々薬局活動を行っております。